曉2016『不退転』を『いばらアートループ商店街』で再演した理由。

『不退転』は、曉が2016年に制作・披露していた演目です。

2018.01.14(日)に岡山県井原市(いばらし)で開催された『いばらアートループ商店街』というイベントで約1年ぶりに再演を果たしました。

「再演」という試み自体が曉史上初だったので、実現に至るまでの経緯を書き残しておきたいと思います。


『不退転』は、「挑戦」をテーマに、1人の青年が「(日本3名園の)後楽園で祭りを創りたい」と思い立ち、諦めずに実現させる姿を描いた架空の物語です。

そして、実は「いつか本当に後楽園で演舞したいな」という僕(まさと)の想いを、演舞という形に昇華させた作品でもあります。


サビにだけある歌詞をご紹介します。

諦めるなこの夢だけは
どんなに苦しく辛い道でも
立ち上がれ挑め挑め

信じた夢は掴み取れ


何かに挑戦することは簡単ではありません。

失敗はもちろんするし、「無理無理」と誰かに言われtり馬鹿にされたりするかもしれません。

それでも、挑戦しなければ成功することもありませんし、挑戦するからこそ努力したり成長したりするものです。


『不退転』は、「いつか後楽園で演舞したい」という想いに加えて、名古屋で開催されている「『にっぽんど真ん中祭り(どまつり)』に出場したい」という想いも込めて制作しました。

「格好良い演舞をつくりたい」という想いで2013年から曉は『うらじゃ』に参加し始めました。


1代目の2013年は、初の『うらじゃ』をパレード規定ギリギリの15人ほどで、しかも2日目だけの参加。

2代目の2014年は、『うらじゃ』前に香川県観音寺市で開催される『銭形よさこい』にたったの5人ほどで初参加。

3代目の2015年は、兵庫県のお祭りに4つ初参加。


こうして曉は、少しずつ経験と自信を蓄えてきました。

そして、4代目の2016年。

「挑戦」をテーマに、『不退転』というタイトルで、『にっぽんど真ん中祭り(どまつり)』に初参加。


正直、岡山から名古屋のお祭りに2日間も参加をするのは大変です。

1泊2日の交通費や宿泊費も含めると、1人あたり約3万円のお金が必要でした。


最初30人が参加する予定でしたが、ちょっとずつ辞退者が出て最終的には20人ほどになりました。

それでも挑戦を諦めずに出て良かったです。


おかげで、5代目の2017年には40人近くで2回目の参加を実現できたし、6月に愛知県犬山市で開催される『犬山踊芸祭(いぬやまとうげいさい)』にも初参加することができました。

「後楽園で演舞したい」という夢はまだ実現できていませんが、これも諦めずに2016→2017→2018と3年連続で「後楽園」を題材にしながら、可能性を1%でも1ミリでも高めていきたいと思っています。


話を戻すと、曉が過去作品を再演したのは今回が初です。

今までにも「やりたい」という声が挙がったことはあるのですが、実現には至りませんでした。

理由は、諦めたから。


2017年の作品を練習しているときに、1年前にやった2016年の作品を再びかつ同時に練習するのは手間暇がかかります。

経験者は振付や隊形を思い出さないといけませんし、新たに「踊りたい」という希望者がいれば1から指導する必要も出てきます。


その上、曉の隊形は固定型ではなく移動型。

人数が1人違うだけで約30枚の隊形図がすべて変わります。

「隊形練習」をするための時間や日数も確保しなければなりません。


衣装も、『不退転』のを着るのか『先憂後楽』のを着回すのかで、衣装替えの仕方も異なります。

今回のように、『先憂後楽』の衣装を着回して『不退転』を踊るとなると、まず腰紐をどこで解いて内ポケットに仕舞うのか、次に上着の法被はどこで脱いで腰に巻くのか…ということを新たに考え、そしてそれができるよう「衣装練習」もしなければなりません。


このように、単に再演と言っても曉の場合はこうした準備が必要でした。


実のところ、『不退転』再演の話は、2017年12月に岐阜県瑞浪市で開催された『瑞浪バサラカーニバル』に申し込む前に挙がっていました。

ですが、岡山県外の連・チームに限定参加したい曉連員が多かったため、「バサカニは県外限定の貴重な機会だからそっちを優先しよう」という話に。

幸い、その時点で『いばらアートループ商店街』の出演依頼をいただいていたこともあって、「不退転の再演はいばらで」となりました。


ところが、実際にやろうと思うといろんな障害が出てきて、「このままじゃ不退転はなしで先憂後楽を2回しよう」という話を僕からみんなに伝えたほどでした。

理由は、「作り手としてお客さんに良い演舞を届けたい」というどの演舞にも共通する想いが1つ。

もう1つは、再演を最も熱望していた「らっち」の『不退転』が大好きな気持ちや「どうしてもいつか再演したい」という気持ちの強さを知っていたからこそ、抜け漏れだらけの練習による中途半端な仕上がりでは踊ってほしくないと思ったから。


今回、日程的に『どまつり合宿』や『全国学生よさこい交流会』と重なって出演できない連員が多い中、こうした困難も何とか乗り越え、無事に再演を果たせて良かったです。

本番当日、1年ぶりの『不退転』をビデオカメラを回しながら僕もお客さんと一緒に観ることができて嬉しい気持ちになりました。


「退かず転じず」という『不退転』を体現してくれたみんなに心から感謝です。


まさと

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